関税のニュースで最初に名前が挙がりやすいのは、海外に多く売っている業種です。対応表でいうと、1622(自動車・輸送機)、1624(機械)、1625(電機・精密)です。海外から多く買う1630(小売)や1617(食品)、国内が中心の1627(電力・ガス)や1631(銀行)とは、効き方が違います。
ここに書くのは、過去にそうなりやすかったという傾向です。いつもそうなるわけではありません。
業種を、どう分けて見ればいいですか?
3つの箱に分けると整理しやすくなります。海外に売る業種、海外から買う業種、国内が中心の業種です。

相手の国が関税を上げるニュースでは、海外に売る業種が、自分の国が関税を上げるニュースでは、海外から買う業種が、話題になりやすくなります。国内が中心の業種は、直接の影響は小さいとされやすい一方、相場全体が下がるときは一緒に下がることもあります。
関税が上がると、どこに効きますか?
輸出にかかる関税が上がると、相手の国での売り値が上がります。そのとき、会社は「値段を上げて、売れる量が減る」か「値段を据え置いて、利益で負担する」かの、どちらか、または両方になりやすいとされます。

為替が同じ時期に動くと、効き方が重なります。円安なら輸出の業種には追い風、円高なら向かい風になるので、関税の話と為替の話を分けて見るのが近道です。為替の話は「円高のとき、どの業種が話題になりますか?」に書いています。
米国の側では、どう見ますか?
米国が輸入に関税をかける側のときは、海外から部品や商品を多く買う会社に、仕入れの負担がかかります。XLY(米国・一般消費財)やXLI(米国・資本財)の中には、こうした会社が多く入っています。反対に、XLU(米国・公益)のように国内での事業が中心の業種は、直接の影響は小さいとされやすくなります。
日本の1622とXLY(米国・一般消費財)の中身の違いは「自動車ETF(1622)はXLYの日本版ですか?」に書いています。
ニュースの日は、何を確かめればいいですか?
1つめは、どの国がどの国にかけるのか。2つめは、どの品目にかかるのか(自動車、部品、素材など)。3つめは、いつから始まるのか(発表、決定、実際に始まる日)です。

発表された段階と、実際に始まる段階では、業種の動き方が違うことがあります。話し合いで中身が変わることもあるので、1回のニュースで業種の見方を決めないようにしています。
チャートで見る
1622(自動車・輸送機)と1627(電力・ガス)の週足を、左端を0%として並べたものです。海外に売る業種と国内が中心の業種とで、関税のニュースが出た週の動き方を見比べられます。

このチャートをTradingViewで開く:1622(自動車・輸送機)・1627(電力・ガス)(紹介リンクです)
私はこう見ています
私は、関税のニュースが出た週は、1622と1627の週足を並べて見ています。海外に売る業種と国内が中心の業種の差が、どれだけ開いたか、またその差が翌週以降も続くかを確かめるためです。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。チャートの見方は、姉妹サイト nyanvest の教科書「日足・週足・月足の使い分け」にまとめています。