1620 素材・化学
信越化学・三菱ケミカルなど。原油と景気の両方に反応。XLBとの対応はおおむね良い。
- 米国の対応セクター
- 素材(XLB)
- 対応の度合い
- ○ おおむね対応
- 東証のETF
- NEXT FUNDS 素材・化学(TOPIX-17)上場投信(野村アセットマネジメント)
- 米国のETF
- XLB / VAW
- 出典
- EDINET 有価証券届出書
このセクターの見方
TOPIX-17(東証の業種の分け方)の素材・化学は、東証33業種の「繊維製品」「パルプ・紙」「化学」を合わせた業種です。信越化学工業(4063)・三菱ケミカルグループ(4188)のような化学の会社が中心で、東レ(3402)のような繊維の会社、日用品の花王(4452)、写真やヘルスケアの富士フイルムホールディングス(4901)も入っています。
原油からできるナフサが主な原料の会社が多く、原油が下がる局面ではコストが下がって利益が出やすくなります。一方で、製品の需要は世界の景気に左右されるので、景気が良くなって企業の業績が伸びる局面でも強くなりやすい業種です。
化学の会社の利益が「原料」と「需要」の両方で動く理由を、例で見てみます。ナフサからつくるポリエチレンのような汎用の樹脂は、どの会社がつくっても品質の差が小さいので、原料が安くなっても、世界の需要が弱ければ製品の値段も下がり、もうけが広がるとは限りません。一方で、信越化学工業が手がける半導体用のシリコンウエハーや塩化ビニル樹脂のように、世界で大きなシェアを持つ製品は、工場の稼働や半導体の需要の強さが利益を左右します。
半導体の材料を作る会社も多く、半導体の景気の波の影響も受けます。米国の素材(XLB)とは、化学が中心という点でおおむね対応しています。
表では信越化学工業が1位で、2位の富士フイルムホールディングスとの間に大きな差があります。上位20社の業種の列はほとんどが「化学」で、「繊維製品」は東レの1社だけ、「パルプ・紙」の会社は上位20社に入っていません。化学の中にも、花王のほか、ユニ・チャーム(8113)・資生堂(4911)のような日用品や化粧品の会社が混ざっていて、原油から作る素材の会社だけの業種ではありません。
順路では、原油が下がるときと好況(業績相場)の2つに出てきます。原油安の順路では電力・ガス(1627)・食品(1617)と、好況の順路では機械(1624)・電機・精密(1625)と並ぶので、コストの面と需要の面という、違う理由で2つの順路にまたがっている業種です。
東証で化学の会社をまとめて持てる業種ETFは1620だけです。米国のXLB・VAWは、産業用ガスの会社や、金・銅を掘る会社が上位に来ます。米国の素材のページの表と見比べると、同じ「素材」でも中身の違いがわかります。日本の鉄や銅の会社は、別の業種の鉄鋼・非鉄に入っています。
中の会社
NEXT FUNDS 素材・化学(TOPIX-17)上場投信(1620)の組入銘柄のうち、比率の大きい20社です。
| コード | 会社名 | 業種 | 業種内の比率 |
|---|---|---|---|
| 4063 | 信越化学工業化学 | 化学 | 22.96% |
| 4901 | 富士フイルムホールディングス化学 | 化学 | 7.34% |
| 4452 | 花王化学 | 化学 | 5.23% |
| 4004 | レゾナック・ホールディングス化学 | 化学 | 5.20% |
| 3407 | 旭化成化学 | 化学 | 4.20% |
| 6988 | 日東電工化学 | 化学 | 3.39% |
| 4188 | 三菱ケミカルグループ化学 | 化学 | 2.87% |
| 3402 | 東レ繊維製品 | 繊維製品 | 2.65% |
| 4091 | 日本酸素ホールディングス化学 | 化学 | 2.32% |
| 8113 | ユニ・チャーム化学 | 化学 | 2.02% |
| 4911 | 資生堂化学 | 化学 | 1.95% |
| 4612 | 日本ペイントホールディングス化学 | 化学 | 1.93% |
| 4186 | 東京応化工業化学 | 化学 | 1.80% |
| 4204 | 積水化学工業化学 | 化学 | 1.78% |
| 4005 | 住友化学化学 | 化学 | 1.48% |
| 4021 | 日産化学化学 | 化学 | 1.37% |
| 4042 | 東ソー化学 | 化学 | 1.36% |
| 4183 | 三井化学化学 | 化学 | 1.33% |
| 4182 | 三菱瓦斯化学化学 | 化学 | 1.13% |
| 4980 | デクセリアルズ化学 | 化学 | 1.12% |
出典:EDINET(金融庁)NEXT FUNDS 素材・化学(TOPIX-17)上場投信 有価証券報告書(2026年7月15日現在)をもとに sectormap.jp が作成(業種は EDINET のコードリストの提出者業種)
この業種に投資できるほかのETF
東証で、この業種にまとめて投資できるETFは、いまのところNF・素材・化学(TPX17)ETF(1620)だけです。
チャートで見る
下の図は記事用に撮った週足の比較チャート(2026年9月時点)です。いまのチャートは TradingView で見てください。

この業種が出てくる順路
関連する質問
- ニュースの「33業種」と、このサイトの「17業種」は、どう対応していますか?
- 金(ゴールド)ETFは、セクターの地図のどこに置けばいいですか?
- 景気後退が心配されるとき、どの業種が話題になりますか?
- インフレ(物価が上がる局面)のとき、どの業種が話題になりますか?
- 原油が上がると、どの業種が話題になりますか?
- 建設・資材ETF(1619)は、米国のどのETFに近いですか?
- 素材・化学ETF(1620)はXLBの日本版ですか?
- 鉄鋼・非鉄ETF(1623)とXLBは同じですか?
- 今(2026年10月)はどの局面ですか?
- 今週どの業種が強かったかを、自分で見るには?
- 今(2026年9月)はどの局面ですか?
- TOPIX-17とは何ですか?33業種とはどう違いますか?
- XLKやXLVとは何ですか?米国のセクターはいくつありますか?
毎週日曜に、今週のセクターをメールで届けます
その週に強かった業種・弱かった業種と、そのきっかけをまとめて届けます。登録は無料で、いつでも解除できます。