防衛のETFのITA(iShares U.S. Aerospace & Defense ETF)は、地図の上ではXLI(資本財)の中に置きます。中身のほぼすべてが「航空宇宙・防衛」の会社で、資本財の中の1つの箱を、大きく切り出して持つ形だからです。一方、宇宙のテーマ型ETFは、いくつものセクターにまたがります。
ITAは、どのセクターに入りますか?
ITAは、Dow Jones U.S. Select Aerospace & Defense Indexという指数に連動します。運用会社のiSharesの資料では、中身の99%台が航空宇宙・防衛です(2026年10月27日時点)。

GICSの分け方では、航空宇宙・防衛は資本財のセクターの中にあります。XLI(米国・資本財)の上位にも、GEエアロスペース(GE)、RTX(RTX)、ボーイング(BA)といった航空宇宙・防衛の会社が入っています(SEC NPORT-P、2026年6月末時点)。ただ、XLIには機械や運輸の会社も入っているので、ITAとXLIは同じ動きにはなりません。
宇宙のテーマは、どこにまたがりますか?
宇宙というテーマは、1つのセクターには収まりません。ロケットや機体の会社は資本財、衛星で通信する会社は通信サービス、部品やソフトの会社は情報技術、というように、会社ごとに違うセクターに入ります。

宇宙のETFには、UFO(Procure Space ETF)や、運用会社が会社を選ぶARKX(ARK Space Exploration & Innovation ETF)などがあります。どの会社をどれだけ持つかはETFごとに違うので、地図に置く前に、上位の会社がどのセクターに入っているかを確かめてください。テーマ型と業種ETFの違いは「テーマ型ETFと業種ETFは、何が違いますか?」に書いています。
日本の防衛の会社は、17業種のどこにいますか?
日本の防衛の会社も、1つの業種にまとまってはいません。三菱重工業(7011)とIHI(7013)は1624(機械)、川崎重工業(7012)は1622(自動車・輸送機)に入っています(17業種ETFの上位10社、EDINET 有価証券報告書、2026年7月15日時点)。

東証には、日本の防衛に関わる会社を集めたテーマ型ETFとして、513A(グローバルX 防衛テック-日本株式 ETF)もあります。1624の中身は「機械ETF(1624)はXLIの日本版ですか?」に書いています。
どう見ればいいですか?
ITAのように1つの箱に集中したETFは、その箱のニュース(国防の予算や大きな受注)で大きく動きやすくなります。XLIと並べると、資本財全体の動きなのか、航空宇宙・防衛だけの動きなのかを分けて見られます。
宇宙のようにまたがるテーマは、上位の会社のセクターを確かめて、どのセクターの動きに引っぱられやすいかを見ます。テーマ型ETFは、ニュースで値動きが大きくなりやすいとされます。ここに書くのは、過去にそうなりやすかったという傾向です。いつもそうなるわけではありません。
チャートで見る
ITA(米国・航空宇宙と防衛)とXLI(米国・資本財)の週足を、左端を0%として並べたものです。中身は重なっていますが、どの時期にずれたかを見比べられます。

このチャートをTradingViewで開く:ITA(米国・航空宇宙と防衛)・XLI(米国・資本財)(紹介リンクです)
私はこう見ています
私は、テーマ型ETFを見るときに、地図のどの箱を切り出したものかを先に書き出すようにしています。ITAならXLIの中の航空宇宙・防衛の箱、と決めておくと、XLIと並べたときに、テーマの強さと業種の強さを分けて読めるからです。
セクターを選んだあと、いつ入るかはテクニカル分析のチャートで見ます。チャートの見方は、姉妹サイト nyanvest の教科書「日足・週足・月足の使い分け」にまとめています。